租税回避地とは、投資を誘致するために低い税率を設定する国のことです。企業や富裕層は自国の税制の抜け穴を利用し、租税回避国の低い税率を利用することができます。たとえば、Shellは2018年と2019年に、バミューダとバハマの偽の会社を利用して27億ドル以上の利益に対する税金を回避しました。

租税回避地は国から税収を奪い、それを利用する企業や個人の富を増やします。税の抜け穴を塞ぐことで、各国は気候危機を阻止したり、気候危機によって最も被害を受けた人々を助けたりするために使う税収を増やすことができます。また、税の抜け穴を塞ぐことで、気候危機への取り組みに反対する動機を持つShellのような企業の富も減り、その結果、自国での気候対策を阻止する能力も低下します。

しかし、Shellの閉鎖は難しいかもしれません。多くの場合、国は企業の移転を促すために低い税率を提供することを好みます。つまり、租税回避地は地元の雇用と収入の創出に重要であるとみなされているのです。租税回避地から利益を得ている権力者も、租税回避地の閉鎖に消極的かもしれません。

国際外交や現地の税制の調整も、抜け穴を塞ぎ、企業に正しい規制を遵守させるのに役立ちます。租税回避地を排除するためのさらに抜本的な方法は、各国が抜け穴や誘因を簡単に生み出せないように、世界的な税制を調和させることでしょう。

この国際的プロジェクトを発動させるには、プレイヤーは手札の地域的プロジェクトカードをこのカードの下に差しこまなければなりません。プレイヤー1人ごとに規制タグ1つが必要ですが、誰が差しこんだかは問いません（たとえば、4人ゲームで1人のプレイヤーが4枚差しこむこともできます）。

発動後：各ラウンドの地域ステージ開始時、各プレイヤーは地域的プロジェクトカードを追加で1枚引きます。

• New Study Raises Red Flags on Tax Haven Role In Environmental Destruction (International Consortium of Investigative Journalists)

• Tax Coordination Can Lead to a Fairer, Greener Global Economy (International Monetary Fund, IMF)

• One weird trick to fix climate change: Close the offshore wealth loophole (Vox)

• 気候緊急事態に明確に関連していなくても、税の抜け穴を塞ぐ法律を支持しましょう。

• 政治家や議員に対し、脱税の責任を企業に負わせるよう促しましょう。

• 租税回避地に住んでいる場合、政府が公正な税率を設定するようキャンペーンを行いましょう。